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美術とか映画の見学後所見など(記録用)

色彩のはなし

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Yasuko Toyoshima Web Site | WORKS / 色調補正

 

◯世の中には『正しい色』と『正しくない色』がある。

正しい色は一定の環境でしか得ることができない色である。5000K(ケルビン)で500~600lux(ルクス)程度の環境がその一定の環境にあたる。(便宜的にその環境をグラフの原点と設定し、『原点環境』と呼ぶ)

印刷メーカーやグラフィックデザイナーの色校正はこの環境下で行う必要がある。

 

◯原点環境は、日常的には得られない。「正しい色」は消費者の手には届かない。消費者は正しくない色を消費している。それに対してグラフィックデザイナーや印刷メーカーは知らない顔をする。(存在しなかったことにしている)

◯そもそも色は物質の光の吸収と反射の結果であり、「光の条件」はもちろん、眼球のスペックによっても大きく異なることはいまさら言うまでも無い。

◯この事実に対して、豊島康子は疑問提起をしている。強制的で極端に正しくない色空間で色調補正をしたらどうなるか?それは、小麦粉を計量するときにボウルの重さも一緒に計ることであり、整地しないで建物を建てるということである。